2008年10月16日に静岡県湖西市の弊社工場で、工事社員に実際にウッドデッキを作ってみて、耐久実験してみようと思った。
企業の実験室、公的研究機関では、促進実験などが行われており、腐朽実験も行われてるが、試験体は単体で、腐朽・シロアリを実験して耐久性を見ておられるが時間の制約がある。
私はウッドデッキの構造が絡みあった時の、日本の自然界における”実際のウッドデッキの耐久性”を調査してみたかったし、自信をもって開発したLBウッドの時間経過での耐久性を調べたかった。
これは、時間との勝負で無く、何十年も時間を費やすが、本物の実在を見せてくれるものと思っていた。
時間の経過とともに、欠点が見えてきたとしても、そこから次につながる情報が得られるとおもったわけだ。
長年の間に、工事社員も腐朽というものを、実際に体感できるし、どうしたらくさらないか?という問いも生まれる
無駄で無謀な実験とは思わなかった。
2008年
左:無処理の樹種、外国産針葉樹:ヘム・ファー(ツーバイ材SPF材とは、物性はほぼ同じ)
右:高耐久国産木材、LBウッド:スギ、ヒノキ (LBウッドはACQ加圧注入+ホウ酸減圧注入+シリコンゴム浸漬での特許取得木材)

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2008年から6年経過した実験ウッドデッキ。写真ではわかりにくいが、無処理外材のウッドデッキの方は、一部に腐朽菌が入り、キノコ(白色腐朽菌の子実体)も多く散見。すでに微妙に傾いていた。

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右のLBウッド試験体の床材を外して、床材と大引の接触面のシリコンゴムの撥水が効いている。
左の灰褐色は無処理の外国産材

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無処理の外国産材の床板は、水分を多く吸収してしまっている

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無処理の外国産材の床板の他の箇所。これが腐朽。
腐朽の条件は
①酸素
②栄養分(木自体が、本来土に帰る有機体、腐朽菌成長の栄養源)
③水分(適度な、水分だと腐朽。雨が降らない砂漠・室内を想像してください。)
④温度(腐朽菌生存に適した温度)・・冷凍庫で食品が腐らないのは、温度が適正?ではないから
と、基礎知識として学ぶが、自然界においた木材を人間がある程度コントロールできる条件は?というと、②の栄養分、③の水分管理だけです。
この水分管理というのは、日本の古寺建築(ex,清水寺)、木橋(ex,錦帯橋)のように、まだ薬剤がない時代の工法をみると、そこに視点をおいた意味が分かってくるような気がした。

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この水の滞留(床材と構造の大引の接点での)も腐朽促進の大きな要素。
ここの、滞留の確率を下げるため、シリコンゴムの塗膜を最終的につけるわけ。
木材の栄養分をなくすために、ACQ加圧注入し(木材の辺材、心材のすべてではないが保存剤で栄養をなくす)、ホウ酸を減圧注入は(ACQ加圧注入の補完保存剤として、ACQの浸潤しにくい深部の栄養をなくす)ということになる。
この実験は、17年継続中。(2025.3.20現在)
この実験中に得られた知見は、過去の防腐したお客様、無処理木材で作られた方の耐久化メンテナンスで応用している。
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