
1990年ちょっと前から、ウッドデッキについて興味を持つ方がだいぶ多くなりました。
外部で木材を使用するため、雨、雪、日光の照射でも劣化せず、長い耐久性を持つ材木を使う意識が芽生えて来て、いわゆる普通の建築材とは違うものを模索されるようになったのです。
針葉樹に高耐久処理して、使用するか?はたまた、熱帯雨林産の硬い木を使用するか?
普通の木に頻繁に塗装をして持たすか?大体その3つに分類されていました。
この頃から、ハードウッドも玉石混交で輸入されてきましたが。いつの間にか、材木が硬くて重いと耐久性が高いと信じる方が多くなってきました。
書かれてるように、材料の比重と硬度は耐久性に、思ったほどかかわらない事を体験してきました。

一番、大きな事例は、アフリカ産のハードウッドの宇和島市でのボンゴシ橋の10年そこそこでの腐朽、落下でした。

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蒲郡の御津マリーナでの、ボードウォークでの作り替え工事を15年ほど前に、たまたま見ることが出来ました。
ボンゴシの根太の腐り。

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そこでの根太の腐りの断面。腐りは、表面になかなか現れず、内部がスポンジのようにふかふかしてくる現象で、ボンゴシには現れます。

豊橋の動植物公園、ボート池のボンゴシの展望台

その橋にも、重硬材のボンゴシだが、シイサルノコシカケ菌で腐朽している。
ウリンは、ポリフェノールが抽出成分として材中に豊富でかつ木材自体が吸水率が低いので腐朽しにくいのです、イペはラパコールという成分が豊富で、それが抗菌成分となっています。
天然の成分で、かなり強烈な成分なので、工事中削りカスで湿疹がでたりする社員もいました。
硬いから、密度が高いから耐久性が高い・・・と思いがちですが、腐朽菌への化学的(抽出成分の抗菌性)物理的(水分が材中に入りにくい組織か)というものがないと意味が無いことを一番上にあげた写真の文は述べていて、事実です。
ハードウッドでも、イペ・ウリンに一見似たようなものが、高額になったイペ・ウリンの代わりに出てますが、全く違う材木と思った方がいいと思います。
東南アジア材で、結構一般的な重硬材で出来た梁が、10数年で落下というのも、見ています。
ある種の類推、想像、PRより、経過したものをフィールドワークするのがいいでしょう。


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